技術調査資料

ローカルLLM 概要・必要スペック

対象: Gemma 4 12B 作成: 川上(2026-06-04) 対象読者: 非エンジニア

1ローカルLLM とは

LLM(Large Language Model)とは ChatGPT や Claude のような AI です。通常はクラウド(インターネット上のサーバー)で動作し、質問を送るとインターネット越しに回答が返ってきます。

ローカルLLM は、同じ AI モデルを自分のパソコン・サーバー上で直接動かす仕組みです。クラウドに情報を送らないため、機密情報を安全に扱えます。またインターネット不要・従量課金なしで、繰り返し使い放題です。

メリット: データが外部に出ない / 月額費用がかからない / オフライン動作可

デメリット: GPT-4 / Claude Opus には精度で劣る場合がある / GPU 搭載 PC が必要

2Gemma 4 12B の概要

Google が 2025年に公開したオープンソースモデルです。12B(120億)パラメータながら、日本語対応・コード生成・文書要約など幅広い用途に使えます。

項目内容
正式名称Gemma 4 12B(Google DeepMind)
パラメータ数120 億(12B)
ライセンスGemma Terms of Use(商用利用可、再配布に制限あり)
対応言語日本語・英語を含む多言語
得意な用途 文書要約 Q&A コード生成 メール文案 社内チャットbot
精度の目安ChatGPT-3.5 に近い水準。クラウド GPT-4 / Claude 3 Opus より劣るが、社内 FAQ・文書処理なら十分実用的

3動作に必要なスペック

Gemma 4 12B をローカルで動かすには、GPU 搭載の PC またはサーバーが必要です。CPU だけでも起動はできますが、応答が非常に遅くなります(実用困難)。

必須要件

VRAM(GPU メモリ)
16 GB 以上
12B モデルの量子化版で最低ライン
RAM(システムメモリ)
32 GB 以上
OS・他アプリとの共存分を含む
ストレージ(空き)
30 GB 以上
モデルファイル本体 + OS
CPU
Core i7 / Ryzen 7 相当
GPU が主役なので CPU は補助

推奨構成

環境推奨 GPU / チップ価格帯の目安評価
Windows / Linux PC NVIDIA RTX 3080(10GB VRAM)以上
RTX 4080 / 4090 なら余裕
GPU 単体 ¥80,000〜 推奨
Mac(Apple Silicon) M2 Pro / M3 Pro 以上(統合メモリ 32GB 以上)
M2 Max / M3 Max ならより快適
MacBook Pro ¥250,000〜 推奨
CPU のみ(非推奨) なし(GPU なし) 実用困難

補足: VRAM 10 GB の RTX 3080 でも「量子化版(Q4)」モデルを使えばギリギリ動作します。ただし 16 GB VRAM(RTX 3080 Ti / 3090 など)があれば余裕をもって動かせます。

4インストール方法(概要)

ローカルLLM のセットアップには 2 つの主要ツールがあります。どちらも無料です。

方法 A — Ollama(CLI / サーバー向け)

コマンドラインで動かすツール。Windows / macOS / Linux 対応。API サーバーとして立ち上げて他のアプリから呼び出す使い方に向いています。

  1. ollama.com からインストーラをダウンロード・実行
  2. ターミナルで ollama pull gemma4:12b を実行(モデルをダウンロード)
  3. ollama run gemma4:12b で起動 → チャット開始

参考: https://ollama.com

方法 B — LM Studio(GUI / 非エンジニア向け)

グラフィカルなアプリ。ボタン操作でモデルのダウンロード・起動・チャットが完結します。技術知識が少ない場合はこちらが簡単です。

  1. lmstudio.ai からインストーラをダウンロード・実行
  2. 検索欄で「Gemma」と入力 → Gemma 4 12B を選択してダウンロード
  3. 「Load Model」→「Chat」で即使用可能

参考: https://lmstudio.ai

5keyaki 組織(GCE)での活用可能性

現在 keyaki の VM は GCE e2-standard-2(vCPU 2 / RAM 8 GB)を使用しており、GPU は搭載していません

項目現在の GCE 構成Gemma 4 12B の要件可否
GPU(VRAM) なし 16 GB 以上 ✗ 不足
RAM 8 GB 32 GB 以上 ✗ 不足
CPU vCPU 2 i7 相当 △ 低速

現状の GCE インスタンスではローカルLLM の実用運用は困難です。
CPU のみでも起動は可能ですが、1 トークンあたり数秒かかる速度になります(会話が非常に遅い)。

GCE で動かすには

GCE で実用的に使うには GPU インスタンスへの変更が必要です。

インスタンス例GPUVRAM月額目安評価
g2-standard-4 NVIDIA L4 24 GB ~$300/月 推奨
a2-highgpu-1g NVIDIA A100 40 GB ~$2,000/月 高価

結論: 佐藤さん用ローカルLLMは GCE ではなく自社ローカルマシン(GPU 搭載 PC)で動かすのが現実的な選択です。GPU なし PC でも動くことは動きますが、応答速度が遅く実用に耐えません。スペック調査の際は「VRAM 16GB 以上の GPU」を最優先にご確認ください。